クロシジミ
2013年 07月 14日
早朝に山の草はらを訪れました。
小学生のときに一度、学生のときに一度、今まで2度出会ったことのあるクロシジミという蝶を見てみたいと思ったのです。
草はらを歩き始めると、1匹の蝶がシダの葉から舞い上がり、高い木の上のほうへあがっていきました。
そして、しばらくすると、その蝶が元のシダの葉のところへ下りて戻ってきたのです。
それはやはりクロシジミ。翅が丸みを帯びたメスでした。
「まだ眠たいのに、ひとっ飛びしちゃったわ」としばらくとまっていたメスがストローを動かし始めました。
すると、まるで伸びをするかのように、モゾモゾと翅を広げ始めました。
翅を更に開いて、おしりをちょっと上げて、体にお日様をあてて体を温めているのでしょうか。
クロシジミの名前のとおり、翅の表は黒い模様の渋い色合いです。
「どう。しっかり撮っときなさい!」とばかりに、しっかりとポーズをとってくれました。
このメスはこの場所がお気に入りのようで、飛び立ってもしばらくするとここに戻ってくるのでした。
メスの観察を終えて移動していると、ふいに目の前の枝へクロシジミのオスがとまったのです!
オスはメスに比べて、翅の形が尖っています。
ツツジの枝は風でゆれていて、すぐにピューンと飛び立って行ってしまいました。
こうして、久しぶりのクロシジミに、幸運にもオスとメスの両方に出会うことができました♪
この蝶は、アリやアブラムシと共に生活しながら成長していくという特別な生活史をもっています。
メスはアブラムシがつくススキなどに産卵。
幼虫期前半はアブラムシの甘露を吸って成長。
その後クロオオアリの巣に運ばれて、
幼虫はアリの好む甘露を分泌し、その対価としてアリから口移しに餌をもらう。
このような生活をしていけるような生息環境が減少して、各地で数を減らしているそうです。
参考文献:「アリの巣の生きもの図鑑」 東海大学出版会
小学生のとき、子ども会で訪れたあるテニスコートに見つけた1匹のクロシジミ。
あれから四半世紀の年月を経て、今年はゆっくり観察することができました。
またこれからもずっと、命を繋いでいってほしいと願うのです。
クロシジミが、それも男の子も女の子も!!
素晴らしい再会でしたね!
アリと共生するシジミチョウは多いですよね。
この子も、そうなんですね・・・
私もいつか出会ってみたいです。
分布域は広いわりにⅠ類とは、、
裏面の翅模様、一目惚れです(*´∀`*)
不勉強で気づかずにいました。
かわいいシジミチョウとの時間~読ませていただいて、私まで楽しくなってしまいました。
翅を広げたり閉じたり~精一杯の時間を生きているのですね。
少し見習わないと~!(^^)!
小学生のとき、変わった模様のシジミチョウだなあととても印象が
強かったのです。ベニシジミに近いイメージをもっていましたが、
クロシジミのほうが高い場所にもよくとまりますね。
メスはモンシロチョウに近いくらいの大きさがありました。
これからもずっと見られますように♪
コメントありがとうございます!
人も、さまざまな動植物とともにいることで生きていけるのですね。
クロシジミのようなアリやアブラムシとのつながりも、長い地球上
の歴史のなかで培われてきたのですね。ススキや松の生えるような
草はらを好むようです。コメントありがとうございます!
やっと久しぶりに出会えたクロシジミさんでしたので、ゆっくりと観察
しました。最初に高いところから下りてきて、やがて翅を開き始める
ところまでは、特にドキドキしながらの観察でした。
生きものたちの精一杯の営みをこうやって覗かせてもらえるのは
ほんとに有難いことだと感じました。
コメントありがとうございます!